女性が更年期を生き生きと過ごすには?〜更年期障害もあの栄養素不足が原因です〜

更年期といえば更年期障害。完璧主義で真面目な人、神経質、こだわり・依存心が強い人がなりやすいと言われていますが、これも「食べてきたもの」が原因かもしれません。

更年期は誰にでもありますが、症状が軽い人もいれば重い人もいます。何が違うのでしょう?

==更年期障害が軽い人の特徴==

・一日3食食べる・バランスの摂れた食事を摂っている・運動習慣がある・質の良い睡眠が摂れている・無理をせず休息がとれている・ストレスが少ない、発散できている・規則正しい生活

==更年期障害が重い人の特徴==

・欠食が多い・食事の時間が不規則・栄養バランスが悪い・体を動かさない・睡眠時間が短い、質が悪い・ストレスを溜めがち・疲れていても無理をしてしまう・睡眠時間がバラバラ、夜更かし・昼まで寝ていることが多い

 

いかがでしょうか?ご自身に当てはまることがありましたか?

このことからわかることは、食事・生活習慣・精神が関係しているということです。

症状が現れてからの対策では改善に時間がかかったり、症状の辛さから動く気力もなくなってしまうかもしれません。

今、更年期真っ最中!という方

何となくそうなのかなぁ…という方

まだまだ更年期とは無縁!という方

周りに更年期で悩んでいる人がいるという方

自分には関係ないと思う男性もぜひ、更年期への理解を深めご自身のためにできることを実践してみてください。

更年期とは?

更年期は、通常、女性が閉経期に進む時期を指します。閉経前後の過渡期や症状を含むこの段階は、生理の周期が不規則になり、卵巣の機能が衰えていくため、さまざまな身体的・感情的な変化が起こる時期です。更年期は個人差があり、一般的に40代後半から50代にかけて起こりますが、それ以前またはそれ以降に現れることもあります。

更年期障害とは?

更年期は卵巣の機能が徐々に低下し女性ホルモンのエストロゲンが減少します。この時に起こる様々な身体や精神的な変化が更年期障害です。

更年期の症状

・生理障害:月経の周期が乱れたり、量が変化したりします。

・ホットフラッシュ:急激な体の熱感や発汗が起こります。

・精神的変化:イライラや不安、うつ症状が現れることがあります。

・ 不眠症:睡眠障害が増えることがあります。・

皮膚・髪の変化:お肌の乾燥やかゆみ、髪の質の変化が起こることがあります。

このような更年期の症状が人によって違うのはなぜでしょうか?

軽い人、重い人を見比べてもわかるように食生活、生活習慣、運動習慣が大きく関わっています。

中でも、私たちの身体と心を作っている食事からとる栄養素の影響は見て見ぬふりはできません。

更年期に欠かさず食事から摂っていく必要がある栄養素とは、ずばり『たんぱく質』です。

 

なぜ更年期にたんぱく質なのか?

たんぱく質は皮膚、髪、爪、骨、筋肉、内臓、血液、ホルモンの材料であり不足すると身体の様々なところに不調が出ます。

更年期に特に大事なのがホルモン。

女性ホルモンのエストロゲンの減少が更年期障害の原因だということまではわかったけど、なぜ減少してしまうのか?

病院では「年のせい」と言われることが多いですが、このことを理解しておくとたんぱく質の重要性を感じていただけると思います。

エストロゲンとは?

エストロゲンは卵巣で作られるホルモンで卵胞ホルモンとも呼ばれます。女性が妊娠・出産するために必要なホルモンです。

エストロゲン分泌の仕組み

脳の視床下部から下垂体を刺激するホルモンによって制御されています。その刺激により卵巣の中でコレステロールからエストロゲンが合成されます。

女性の月経周期に合わせて、卵巣の卵胞や黄体は特定の時期にエストロゲンを分泌します。卵巣内でのホルモン分泌は、月経周期の各段階において異なる量やタイミングで調整されます。

このように、エストロゲンの分泌は、下垂体と卵巣の複雑な相互作用によって調節され、女性の月経サイクルや生殖機能に重要な役割を果たしています。

エストロゲンの働き

・女性らしい丸みをおびた身体を作る

・受精卵の着床を助けるため子宮内膜を厚くする

・精子が子宮の中に入りやすいよう頚管粘膜の分泌を促す

・骨の形成を促し、血管収縮を抑制する

エストロゲンが女性に与える6つの恩恵とは?

エストロゲンの減少と更年期障害

女性ホルモンは大人の女性に近づく思春期に分泌が盛んになり、45歳前後からエストロゲンの分泌量が減少します。その理由は卵巣内の卵胞の数が減少しいていくためです。卵胞の中には卵子が入っています。

卵胞は女性が生まれたときにおおよその数が決まり、生涯を通じて卵子の数は増えることはありません。具体的な数は個人や環境によって異なりますが、一般的に女性は数百万から数千万個の卵子を持って生まれ、思春期には約40万〜50万個の卵胞が残っているとされています。更年期までには、この数は急速に減少し、更年期には残りわずかとなります。

そのため、卵胞が少なくなることでエストロゲンの分泌量が減少してしまいます。

脳の視床下部は変わらず下垂体を刺激してエストロゲンの分泌を促しますが卵巣の機能は低下しているため働きが循環せず視床下部が混乱して自律神経を乱し、更年期障害の症状が見られるようになります。

エストロゲンとたんぱく質

エストロゲンの減少が更年期の不調の原因なのはわかった!で、どう対策したらいいのか?

このエストロゲンが減少しないためには材料を補う必要があります。

その材料はコレステロールです。

コレステロールは脂質とたんぱく質から作られています。コレステロールは脂質なので血液中に混ざりやすいようにリポたんぱく質が必要になります。リポたんぱく質とは脂質を輸送するカプセルのようなものです。このカプセルは水と馴染むことのできる親水性を持つアポたんぱく質やリン脂質が包むように形成されています。

このようにいろいろなところで「たんぱく質」が材料になっています。

コレステロールは悪いものと思われがちですが、栄養を運ぶトラックのような働きがあるのでとても重要です。

ですが、更年期の女性が気をつけたいのが脂質異常症。

エストロゲンが正常に分泌されている20~30代はLDLコレステロールが上手く働いているのに対して、50代に差し掛かる頃にはエストロゲンは減少してもLDLコレステロールは作られます。そのためLDLが血液中に増えてくることで高LDLコレステロール血症になりやすいため動脈硬化の進行につながることも。

更年期の症状がある人は食生活や生活習慣の見直しが必要になります。

更年期のたんぱく質どう摂る?

年齢を重ねてきて20代30代と比べて食生活が変化してきた方も多いでしょう。

当てはまることはありますか?

・朝ご飯を食べない、パンとコーヒー、サラダなどで軽く済ませる

・野菜をたくさん食べるようにしいている

・魚はあまり食べない

・肉や脂っこいものの消化が苦手になってきたから肉はあまり食べない

・太るから肉や脂っこいものをあまり食べない

・甘い物を毎日食べる

・コンビニ食が増えた

・麺類で簡単に済ませる

・作るのが面倒で外食が増えた(作る時間がない)

・不足しがちな栄養は栄養補助食品でで摂る

・夜はバランスよく食べているなど

生活スタイルや家族の時間に合わせているために食べることへの意識も変わってきていると思います。ご自身の食事は後回しになっている方も少なくありません。

更年期はホルモンバランスが崩れやすく身体が大きく変化する時です。特にホルモンの材料となるたんぱく質が必要です。

一つのものに偏らずに肉・魚・大豆・卵を「バランスよく食べる」ことを心掛けましょう。

大豆:更年期障害にイソフラボンがいいからと大豆製品を摂っている方が多いのではないでしょうか?イソフラボンはエストロゲンそのものではなくエストロゲンに似た作用があります。

注意したいのがイソフラボンの過剰摂取によりホルモンバランスが崩れ生理不順、肌荒れなどの体調不良になる可能性があります。豆乳やサプリメントの摂りすぎにも注意が必要です。

豆腐であれば約300g、納豆であれば2パックが目安となります。

肉:肉の食べ過ぎは身体を酸化させLDLコレステロールが増える原因にもなります。また、肉をたくさん食べると胃もたれや膨満感、下痢や便秘になりやすい方はたんぱく質が消化吸収できてないかもしれません。タンパク質分解酵素を含みたんぱく質を分解する働きを助ける大根おろし、パイナップル、キウイフルーツなど取り入れてみてください。

消化力の衰えは年齢のせいじゃない?「酵素」の働きを高めて食事を楽しむ

魚:魚はたんぱく質の他に、脳や細胞膜の材料、血液サラサラ効果のあるオメガ3系の良質な脂質を含みマグネシウムなどのミネラルも豊富、骨を丈夫にし免疫を上げるビタミンDも含まれているので積極的に食べたい食材になります。

卵:卵は栄養価が高くビタミンCと食物繊維以外の栄養素を含みますので毎日2個は食べたい食材です。卵というとコレステロールを気にされますが、卵白には悪玉コレステロールを下げる作用があり、卵黄に含まれるレシチンは善玉コレステロールを増やす働きがあります。

消化力の低下

肉や脂っこいものの消化が苦手な方は胃酸や消化酵素が不足しているかもしれません。食前に酸味のあるもの(お酢、レモン、梅干しなど)を食べると消化を助けます。苦味のあるもの(杜仲茶、カカオ、ゴーヤなど)、舞茸、押麦、こんにゃく、海藻は胆汁を出しやすくし脂質の消化を助けます。消化酵素はたんぱく質から作られているので、野菜が多めの食事だったり、肉が苦手だからといって食べずにいると余計にたんぱく質不足になり不調が続くということになりかねません。エネルギー不足にならないように、これらの食材をバランスよく1食20gぐらいずつ朝・昼・晩・補食で摂ることが大切です。

また、たんぱく質を摂るだけでは更年期症状の改善は難しいこともあります。たんぱく質の働きを悪くしてしまうのが砂糖や小麦粉を使った甘いお菓子、甘い飲み物、パスタなど糖質過剰になってしまう麺類や添加物が多く使われているコンビニ食は身体だけでなく精神にも不調をきたします。適度な運動で筋肉を使う、睡眠を十分にとることもとても重要なことです。

ある調査の更年期の症状ランキングです

1位〈だるい、やる気が出ない 55.5%〉

2位〈ほてる・のぼせる(ホットフラッシュ)52.2%〉

3位〈肩こり・腰痛・背中の痛み 50.2%〉

4位〈イライラ 49.5%〉

5位〈月経周期の乱れ 39.2%〉

6位〈多汗 38.9%〉

7位〈むくみ、体重の増加 36.3%〉

8位〈不眠 35.3%〉

9位〈頭痛 35.3%〉

10位〈不安感 32.8%〉

オレンジページnetより

身体に感じること精神面で感じること,いろいろな症状が現れる更年期。

これらは全てたんぱく質不足からきていると言っても過言ではありません。

たんぱく質は女性を生き生きとさせる大切なホルモンの材料であり、皮膚・髪・臓器・筋肉・骨・血液など身体の組織の再生や修復、睡眠の質や精神を安定させるなど生きていくためのエネルギーの材料であり食事から摂ることが重要です。

更年期の対策を始めるべきタイミングは、個人の体調や生活習慣によります。早めに健康的な生活習慣を築くことで、更年期の症状を予防することも可能です。

不調は年齢のせいではありません。栄養の過不足と生活習慣を見直すことで何歳からでも生き生きと過ごせるようになります。

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ぜひ今日からたんぱく質を取り入れてみてください。

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ABOUTこの記事をかいた人

安藤 かおる

私は、臼蓋形成不全による股関節痛と脚の痛みからUROOMに通うお客さんでした。当時は菓子パン大好き、チョコがやめられない、糖質過多で炎症体質、すぐにイライラしたり落ち込んだり。だけど、筋肉チューニングと栄養改善で体が若返りました。栄養と聞くと耳を塞ぎたくなるし、わかってるけどスルー・・・私もそうでした。体が痛みを通して栄養の大切さ、心と体は食べた物でできていることを教えてくれました。病院や薬は最終手段、まずは食べる物を変えることです。私たちの体は素晴らしい治癒力を持っています。それを高めてくれるのは栄養と自分の細胞です。毎日のご飯に感謝! JSFCA認定 食育健康アドバイザー資格保有 OA認定こども分子栄養学アドバイザー